児童労働反対世界デー
「子ども時代奪う」児童労働撲滅を 院内集会開催

集会はILO議連の石橋通宏事務局長の司会で始まり、冒頭で田村憲久同議連会長が「コロナ禍や食料危機、紛争、環境破壊などもある中で児童労働が大きく問題となっている」とあいさつ。来賓の深澤陽一厚生労働大臣政務官は「児童労働は児童の権利を侵害し、その『子ども時代』を奪い、健全な成長を妨げる深刻な問題だ」と指摘し、同省としても「日本国内における児童労働の確実な防止やILOへの拠出を通じて児童労働撲滅への取り組みを約束する」と続けました。
基調講演では、スイス・ジュネーブからオンラインで参加したILOガバナンス・三者構成原則局局長のベラ・パケッチ=ペルディゴンが5月の児童労働撤廃世界会議の内容と今年の児童労働世界デーの取り組みについて説明。認定NPO法人ACE(エース)の岩附由香代表は国内外の児童労働の現状を紹介しました。
集会の後半で登場した荻野目さんは福岡市の中学校で10日に行った出張授業を振り返って「私自身も3人の子を持つ一人の親。日本でも(児童労働は)ひとごとではないことを、未来へ羽ばたいていく子どもたちに知ってもらうのは大切だと実感した」と話しました。音楽を通じて児童労働撤廃を目指すキャンペーンのために作詞・作曲し、提供した「宝石 ~愛のうた」を披露すると会場は大きな拍手に包まれました。
閉会のあいさつに立ったILO駐日代表の高﨑真一は「2025年までの児童労働撲滅はなかなか困難な状況にあるがあきらめては終わり。ぜひとも実現のためご協力をお願いしたい」と締めくくりました。

