「みんなの声が大きな力に」 荻野目さんが出張授業 福岡

ニュース記事 | 2022/06/10
「宝石 ~愛のうた」を披露する荻野目洋子さん=2022年6月10日、福岡市東区の市立和白中学校
「ILOサポーター」として労働に関する課題の啓発活動に取り組む歌手の荻野目洋子さんが10日、福岡市東区の市立和白中学校で児童労働についての出張授業を行いました。生徒や保護者ら約1200人を前に、「みんなの声を集めると大きな力になる」と語りかけました。

和白中学校では2021年度、1年生(当時)が「総合的な学習の時間」で国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」について学習。授業の前半ではSDGsをもとにした標語や、食料廃棄・ロスの現状をイラストを交えて発表しました。

授業の後半に登壇した荻野目さんは、生徒からの質問一つ一つに熱心に耳を傾け、これまでの体験を交えつつ児童労働の現状を紹介。すぐにできる取り組みとして、バナナやチョコレートなどを買う時は原産地のことや子どもたちが苦しい思いをして採ってきたものかもしれないと気に留めることができると伝え、「大人にも子どもにも権利がある」「一人では難しいこともみんなの声を集めるとすごく大きな力になる」と呼びかけました。

続いて荻野目さんが児童労働のない世界への願いを込めて作詞・作曲した「宝石 ~愛のうた」を披露すると、参加者から大きな拍手が沸きました。荻野目さんに質問した生徒は「私たちが楽しく過ごしている間にも世界では働いている子どもたちがいることにびっくりした。弟がもう少し大きくなったら今日学んだことをぜひ教えたいです」と話していました。
生徒の質問に「私たちにもできる取り組みがある」と話す荻野目洋子さん