スポーツの世界におけるディーセント・ワーク

サッカー選手の労働条件改善へ ILOで協約調印

記者発表 | 2022/09/27
プロサッカー選手の労働条件と権利保護のためのグローバル労働協約の調印式が26日、スイス・ジュネーブのILO本部で行われました。

協約はおよそ1100のクラブチームからなる44プロリーグで構成するワールドリーグフォーラム(WLF)と、6万人以上のプロサッカー選手でつくる66の選手組合を代表する国際プロサッカー選手会(FIFPRO)との間で結ばれました。

この協約は、プロサッカーの労使関係を改善するとともに、その存続と成長に貢献し、選手の健康と安全を守るためのルールや、プロリーグと加盟クラブチーム、選手組合の代表性と関与度を向上するための議論の場を提供します。また、国内大会やクラブ、選手の課題における女子サッカーの代表性を向上させ、さらに配慮が必要だとしています。

(協約に基づく)今後の交渉には、雇用基準や脳しんとうへの対応、オンライン上を含む差別や人種差別、暴力に対する措置などが含まれるとみられます。

この協約は、ILOの「労働における基本的原則および権利に関する宣言」(2022年改正)や、「スポーツの世界におけるディーセント・ワークに関するILOグローバル対話フォーラム」における合意書(2020年)に則しており、「結社の自由及び団結権の保護に関する条約」(1948年、第87号条約)やILO「団結権及び団体交渉権に関する条約」(1949年、第98号条約)についても具体的に言及しています。

以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。