第100回 国際協同組合デー

協同組合が「より良い社会つくる」 事務局長

記者発表 | 2022/06/30
7月3日の国際協同組合デーに際し、ILO事務局長ガイ・ライダーが動画で声明を発表しました。今年のテーマ は「Cooperatives Build a Better World(より良い社会をつくる協同組合)」。ライダーは協同組合がより持続可能で社会的包摂性の高い将来に向け貢献していくと述べ、その活動をたたえました。



【事務局長声明 日本語訳】

第100回国際協同組合デーに当たり、皆さんにご挨拶できることをとてもうれしく思います。

ILOにとっては2つのことを祝う日となりました。というのも、今年はILO勧告第193号「協同組合の促進」の採択から20年を迎えます。この193号勧告の重要性とプラスの変化を起こす力は強調してもし過ぎることはありません。

2022年の国際協同組合デーのテーマ は「Cooperatives Build a Better World(より良い社会をつくる協同組合)」です。人々が不透明で不均衡なコロナ禍からの回復と懸命に闘う中で、このテーマはある種の共鳴を呼ぶのではないでしょうか。まさに今、食料・燃料価格の高騰や迫りくる金融危機は、大きな影響を及ぼしています。

6月に開催されたばかりの第110回ILO総会で、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と協同組合を含む社会的連帯経済(SSE)に関する結論が採択された直後でもあります。協同組合の促進はILO憲章の中に刻み込まれています。これこそ、私たちと協同組合との固い結び付きを物語っています。協同組合は、人々とディーセント・ワークを中心に据え、より持続可能で、社会的包摂性の高い将来に向けて貢献していくことでしょう。

ILOが近年採択した国際労働基準や宣言は、協同組合、そして、より広範な社会的連帯経済への関心の高まりを反映しています。重要なのは、協同組合が危機対応のための一時的な手段ではなく、それ自体で完全に自立した事業体として認識されることです。そして、協同組合による公平性と参画の促進、社会的目標の実現だけでなく、ディーセント・ワークを生み出す恒久的かつ貴重な源と見なされることです。

経済のあらゆるセクターにおいて、協同組合は世界をより良い場所にしていくことでしょう。そして、協同組合はILOにとって、歴史的かつ、貴重で強力なパートナーです。感謝申し上げます。

以上はジュネーブ発英文記者発表に、事務局長声明の和訳を追加したものです。