第5回児童労働撤廃世界会議

「児童労働に終止符を」 南アから呼びかけ

記者発表 | 2022/05/20
5月15日から南アフリカ・ダーバンで開かれていた第5回児童労働撤廃世界会議が20日、閉幕しました。会議に参加した代表団は「児童労働撤廃を宣言し、確実に実行を」とする「ダーバン行動要請(Durban Call to Action)」に賛同しました。
この行動要請では、新型コロナウイルス感染症の流行や紛争、食料難、気候変動、人道危機が児童労働撲滅の歩みを遅らせているとして、迅速な対応を呼びかけました。
行動要請に含まれる6分野のポイントは次の通りです。
  • 最悪の形態の児童労働の撲滅を優先的に進めるため、複数のステークホルダーによる児童労働撤廃の取り組みを加速させ、成人と就労年齢以上の若者のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を実現させる
  • 農業における児童労働を撲滅する
  • 最悪の形態の児童労働、強制労働、現代の奴隷制、人身売買を含む児童労働を予防し、撲滅する。最悪の形態の児童労働から逃れた人々の意見を尊重し、データに基づいた政策やプログラムを通じて保護を強化する
  • 子どもたちが教育を受ける権利を享受できるようにする。無償で質の高い、公平で、包摂的(インクルーシブ)な義務教育・訓練を誰もが利用できるようにする
  • 誰もが社会的保護を利用できるようにする
  • 児童労働と強制労働をなくすために資金を調達し、国際協力を拡大する
会議には、政府、労働者団体、使用者団体、国連機関、市民社会、地域団体から1000人超の代表者が参加し、7000人がリモートで参加しました。
今回の会議では初めて子どもの代表も参加し、「決定権のある人たちがさらに努力を重ね、進展を加速させるべきだ」と訴えました。

以上はダーバン発英文記者発表 の抄訳です。