ガンビア:ILOのEIIP(雇用集約型投資)プロジェクト参加者、市役所より受注

ニュース記事 | 2020/02/07
ILOのプロジェクトを通じて設立された企業、「CODEM(生活道路の整備・維持管理会社)」はプロジェクト終了後、市役所から初受注を果たしました。受注内容は、市中心部における排水処理システムの復旧。

ILOはガンビアにおけるEIIP(雇用集約型投資)プロジェクトを2019年9月に完了し、300人以上の若年雇用を創出しました。250名の参加者が、プロジェクトを通して習得した技術を活かし、2つの企業、CODEM(生活道路の整備・維持管理会社、所在地:バンジュール)と、GURRA(グンジュール道路復興会社、所在地:グンジュール)を設立しました。

2020年1月、CODEMが8万ガンビアダラシ(17万円相当、2020年2月5日時点)をカニフィング市役所より受注したことは、本プロジェクトが持続的な成果を生み出す上で画期的な出来事となりました。今回の受注内容は、カイラバ通り(ガンビア国内でも最も渋滞のひどい道路の一つ)沿いの排水処理システムの復旧です。CODEMスタッフ20名(うち、女性3名、聴覚障害を持つ若者3名)が、この排水処理システム復旧案件を担当します。カニフィング市長のタリブ・アハメド・ベンスーダ氏は工事現場を予告なく訪問し、CODEMのスタッフが労働安全衛生(OSH)の基本事項を遵守していることを確認しました。
 

(写真:バンジュールにて、道路復旧作業の様子) 

CODEMはILOのEIIP(雇用集約型投資)アプローチを実践しています。今回の受注によって、インフラ整備を行うと同時に、スタッフたちは新しい建設技術を習得する機会を得ています。さらに、CODEMは今回の契約実施のために、熟練石工技術者を新たに雇用して共に作業しました。

CODEM代表取締役、セイナブ・ジャメ氏は今回の受注に関して、以下のように述べています。「私たちはコンクリートブロックをどのように敷けばよいのかの訓練を受けていませんでした。しかし、訓練を受けていないことは、私たちが道路復旧だけ行ってそれで終わり、ということではないのです。私たちは、自分たちがどこまで何ができるのかを披露するという目的に加え、ビジネスを成長させるための訓練として、この案件をお受けしました。」

2019年8月に横浜で開催された、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)のサイドイベント「ILO仕事の未来ハイレベルダイアローグ (Jobs4Youth)」にて、ジャメ氏は自身がもはや求職者ではなく、雇用創出者となっていることから、自分の仕事に誇りを持っていると述べました。CODEMのスタッフ125名は、ILOプロジェクト開始時には失業者でした。ガンビア国の若者たちに、より多くの、そして、質の良い仕事を提供するために、ジャメ氏とCODEMスタッフたちは努力を続けています。