パートタイム労働者 Q&A

Q:林業に従事する当社では、地域社会のできるだけ多くの住民に仕事を提供するという方針を採用しています。多くの人々を短期(約20日間)で雇用しているのも、そのためです。ILOにはこのような状況に関し、契約、個人用保護具(Personal Protective Equipment: PPE)、保険及び就労年齢の点で、どのような基準やガイドライン、提案がありますか。

A:たとえ雇用期間が20日に過ぎなくても、すべての労働者は契約を結ばなければなりません。国際労働基準は、すべての労働者を平等に保護しており、以下の条件を含め、短期契約労働者について異なる条件は定めていません。
  • 労働時間:認められる最大労働時間、1勤務日当たり要求される最低休息時間、及び、1週間当たりの休息日数は、短期で採用される労働者もその他の労働者も同じにすべきです。
  • 安全衛生:林業は最も危険な職種のひとつであることから、短期で採用される労働者についても、適切な個人用保護具(PPE)に加え、PPEを使用し、適切に維持する理由とその方法に関する訓練も提供しなければなりません。PPEの適切な状態での返却を確保するための制度を考案するのは、経営者の責任です。ILO多国籍企業宣言(第46項)も、企業に以下のように奨励しています。「安全及び衛生について権限ある機関、労働者代表及び労働者団体、並びに確立された安全及び衛生に関する組織と十分に協力すべきである。適当な場合には、安全衛生に関する事項は、労働者代表及び労働者 団体との協約の中に組み入れられるべきである。」
  • 保険:短期間契約する者を含め、労働者には、法令で定める社会的保護を提供すべきです。労働災害に対する保障は特に必要です。
  • 最低就労年齢:質問で示された状況は、危険有害な業務でない限り、国際労働基準と合致しています。関連のILO条約は締約国に「危険有害業務一覧表」の採択を要求しているため、何が危険有害な業務に当たるかは、国によって異なる可能性があります。16歳と17歳の労働者について、どのような作業が認められるかを判定する際には、ILO第190号勧告を参照することをお勧めします。植林など、その性質上は危険有害とみなされない可能性のある作業でも、長時間その他、これを危険有害としかねない条件(夜間の作業など)の下で行われれば、危険有害な業務に当たるおそれもあることにご注意ください。特に、泊まり込みで作業する場合には、このような労働条件を評価することが重要となるでしょう。また当該国で最低就労年齢(危険有害でない業務につき)が16歳ではなく、15歳となっている場合、若年労働者を危険有害でない業務のみに従事させるという方針を15歳から18歳の者に適用し、15歳の労働者を差別しないようにすべきである点にもご注意ください。

ILO多国籍企業宣言は企業に対し、雇用する労働者に安定した雇用を与え、雇用安定及び社会保障に関する自由な交渉の結果負担した義務を果たすとともに、特にその活動の中断が長期的失業を強める可能性が高い国においては、雇用の安定を促進するために主導的役割を果たすよう奨励しています(多国籍企業宣言第33項を参照)。より安定した雇用を提供すれば、契約書の締結、PPEの提供、労災保険の手配などに関連費用が招く問題の多くに絡む課題も軽減される可能性が高まります。

多国籍企業宣言は、企業が直接、及び、政府の訓練計画への参加を通じて間接に、技能開発に投資することも奨励しています。