世界環境デー

新型コロナウイルス(COVID-19)からの環境に優しい、より良い立て直しを

 ガイ・ライダーILO事務局長は新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行のただ中で迎える2020年の世界環境デー(6月5日)に際して出した動画メッセージで、ウイルスとの戦いの中でも気候変動及び環境の持続可能性に関する行動を遅らせることはできないとして、新型コロナウイルスからのより良い立て直しは、環境に優しい立て直しを意味すると説いています。

声明 | 2020/06/05

 ガイ・ライダーILO事務局長は新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行のただ中で迎える2020年の世界環境デー(6月5日)に際して出した動画メッセージで、ウイルスとの戦いの中でも気候変動及び環境の持続可能性に関する行動を遅らせることはできないとして、新型コロナウイルスからのより良い立て直しは、環境に優しい立て直しを意味すると説いています。

 私たちは2020年の世界環境デー(6月5日)を近現代で最悪の保健危機、経済危機、社会危機のただ中で迎えています。これは新型コロナウイルス(COVID-19)の克服に向けて苦闘する中でも、すでに存在している気候変動と環境の持続可能性という課題への取り組みをこれ以上遅らせることはできないとの事実を強烈に思い起こさせるものでなくてはなりません。つまり、より良い立て直しは環境に優しい立て直しを意味するのです。

 新型コロナウイルスからの回復計画においては、生産及び消費を二酸化炭素の排出と吸収のバランスが取れたカーボン・ニュートラルなものへと迅速に移行させる行動を優先させなくてはなりません。

 今こそ地球と人々の両方に仕える仕事の未来に向けて大胆に行動を起こす時です。


 新型コロナウイルスの世界的大流行は、健全な暮らしと職場は健全な環境に左右されることを明らかにしました。この期間に世界中で見られた大気汚染と温室効果ガス排出量の重要な減少は仕事の世界にプラスの影響を与えています。ウイルスの流行に応えるために講じられた措置は、「意思さえあれば道はある」ことを示しています。持続可能で環境に優しい回復を支えるため、政府はより環境に優しい循環型経済に向けた投資と政策の規模拡大を、企業は革新的な事業継続性計画を土台として、環境に優しい革新的取り組みと起業家精神の規模拡大をそれぞれに図ることができるでしょう。社会対話はゴミを減らし、今日のみならず将来世代のニーズも満たす道を敷設しつつ、労使を共に持続可能で健全な職場に導くことができるでしょう。ILOはより良い立て直しに向けて、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)、社会正義、環境の持続可能性の前進を図る一連の事業計画、イニシアチブ、ツールをご提供しています。世界環境デーに際して制作した広報動画で、ILOは新型コロナウイルスからの環境に優しい回復を説いています。