第77回国連総会

「連動する」危機 対処を議論へ

記者発表 | 2022/09/14
第77回国連総会が9月13日、米国・ニューヨークで開幕しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行後初の対面での開催で、会期は23日までの予定です。ILOは人道、経済、気候危機による影響の軽減を狙いとした「公正な移行に向けた雇用と社会保護に関するグローバル・アクセレレーター」への支援を呼びかけます。

今年の国連総会のテーマは A watershed moment: Transformative solutions to interlocking challenges(分水嶺の瞬間:連動する課題に対する革新的ソリューション)です。COVID-19の流行とその影響、ウクライナにおける戦争、気候変動の転換点、前例のない人道的課題、世界経済への懸念の高まりなど、連動する危機がもたらす状況を示しています。

ILO事務局長のガイ・ライダーは19日に、Transformation Education Summit(トランスフォーメーション教育サミット)に参加し、教育を世界の政治課題のトップに据え、めまぐるしく変化する世界で教育を変革するための行動、熱意、解決策について議論します。コロナ禍に伴う学習損失からの回復に焦点を当て、未来の教育システムを再考し、教育の質についてうたった持続可能な開発目標(SDGs)の目標4(全ての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する)を達成するために、いかに国内外の取り組みを活性化するかを話し合います。

19日にはまた、世界中の企業や事業者に持続可能で社会的責任のある取り組みを奨励する国連グローバル・コンパクトの理事会にも出席します。

ライダーは23日には、国連のアントニオ・グテーレス事務総長、各国首脳、国連機関や国際金融機関のリーダー、政策立案者らと「公正な移行に向けた雇用と社会保護に関するグローバル・アクセレレーター」を促進するハイレベル・イベントに出席する予定です。

グローバル・アクセレレーターは、グリーン、デジタル、ケア部門を含む4億人分のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を創出し、社会的保護の拡充を支援することを目指して2021年9月に発足しました。このサイドイベントでは、アクセレレーター促進のための取り組みや関与の方法について議論するほか、支援の表明が予定されています。

以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。