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最悪の形態の児童労働み <子ども兵士>
 武力紛争における子どもの使用 

世界中の36の武力紛争で、30万人にものぼる18歳未満の子どもたちが労働目的で使用されている。これには、正規・非正規の武力軍やその他の武装集団とかかわり、戦闘員やコック、ポーター、伝達役などとして働かされる子どもたちを含んでいる。また、性的な目的や強制結婚のために徴集された女子を含む。広義の「少年兵」という言葉は、したがって、武器を携帯している子どもだけをさしている訳ではない。

アメリカ大陸やヨーロッパ、中東でも子どもたちは使われているが、この問題はアフリカとアジアでもっとも深刻である。男女の子どもたちが前線兵士として訓練され、また補助任務のためにも使われる。女子は極めて脆弱な立場にある:彼女たちは「妻」として使うためにさらわれたかもしれない。子どもたちは、しばしば乱暴に扱われ、失敗をしたときや脱走を試みたときの罰は厳しい。子どもたちはまた、厳しい訓練過程で怪我をしたり、殺されてしまうこともあるだろう。

現代的な軽量武器が広範に入手可能なことが、子どもたちを戦闘で有能な殺人者にしている。また、地雷除去や村の焼き討ちといった特殊任務に使われることもしばしばである。自分の家族や集落に対して凶行に及ぶことは、しばしば訓練の一環であり、子どもたちに家族との絆を絶たせるのだ。強制的に徴集された子もいれば、貧困や差別、鬱憤、権力のによる虐待の経験から武力組織へ入っていく子どももいる。子どもたちは簡単に無感覚な殺人や無思慮な隷属へ適応してしまうため、政府と武装集団の双方が子どもを利用している。

武力紛争における子どもの使用を止める国際法
国際法は、武力紛争で使うことを目的とする子どもの徴集を中止し、予防するために、近年非常に強化されてきた。
たとえば…
新しい国際刑事裁判所は子ども兵士の使用を戦争犯罪として扱う予定である
国際労働機関(ILO)は、子ども兵士を最悪の形態の児童労働の一つと定義した
国連安全保障理事会、国連総会、国連人権委員会、アフリカ連合、米州機構、欧州安全協力機構はすべて、武力紛争における子どもの使用を非難している
児童の権利条約の新しい選択議定書は、政府や武装勢力が18歳未満の子どもを紛争で使用することを禁止;18歳未満の子どもの強制的な徴兵を禁止;武装勢力による18歳未満の子どもの自発的入隊を禁止;志願兵の最低年齢を引き上げ、厳しい保護措置を要求している。
子ども兵士をリハビリするIPECプログラム
アフリカ :IPECとILO危機対応・再建プログラム
(IFP/Crisis)は、「中央アフリカの武力紛争への子どもたちの関与の予防・再統合」と名づけられた準地域プログラムを立ち上げた。このプロジェクトに参加する国々は、ブルンジ、コンゴ、コンゴ民主共和国、ルワンダである。このプログラムは、問題を明らかにし、複合的行動への戦略を決定するための緊急評価調査と子どもたちの包括的予防・再統合からなる。緊急評価調査はブルンジとコンゴ、そしてコンゴ民主共和国で終了し、国別レポートがまとめられた。加えて、IFP/Crisisは「子ども兵士の声、『なぜ参加したの?』という問いに答える10カ国からの子どもたちの物語」という本を準備している。
南アジア
スリランカでは、ILO IFP/CrisisとIPECがAusAIDの支援を得て、「スリランカ北部・東部の県からの子ども兵士のリハビリテーション」という24ヶ月間のプロジェクトを立ち上げる予定である。このプロジェクトは、心理的トラウマ治療やカウンセリング、職業訓練の提供を通じて、少なくとも100人の男女の子どもたちを、リハビリし、再統合することを目的としている。また技能訓練や雇用を、再統合の方法として促進している。
中東とアフリカでは、状況が大幅に改善したとはいえ、18歳未満の子どもたちが武力紛争にかかわりつづけ、コミュニティや学校において、さまざまな形の軍事化のもとに置かれている。アジア太平洋で、最も悪い影響を受けているのは、アフガニスタン、ミャンマー、スリランカ、カンボジアである。ミャンマーは、世界で最も子ども兵士が多い国の一つである。また、インドやネパール、フィリピン、インドネシア、パプアニューギニア、ソロモン諸島などでも、子どもたちが、紛争状態の中、武装集団に参加してきた。
ラテンアメリカでは、いくつかの紛争の終焉にともない、子ども兵士の数は減少した。しかし、今日でも、数千人の18歳未満の子どもたちが、国家や民間の武力軍や武装組織で戦いつづけている。多くの子どもたちがパラグアイ武力軍に従事し、メキシコでも問題が残っているが、最も影響を受けているのはコロンビアとペルーである。また、エルサルバドル、グアテマラ、ニカラグアの元子ども兵士の再統合は、大きな課題を抱えたままである。
近年、子どもたちは、欧州で起きたいくつかの紛争に参加した。ボスニア/ヘルツェゴヴィナ、チェチェン、ナゴルノカラバフ、南東トルコ、コソヴォ、ダゲスタン、マケドニアで、子どもたちはスパイをし、メッセージを伝達し、武器や弾薬を運び、そして不可避的に、殺し、殺された。
アフリカのいくつかの国では、武力紛争下における子どもの搾取に関係する明らかな人身取引のパターンもある。これは政府と反政府組織の双方による、子どもの拉致や輸送を含んでいる。武力紛争中に、脆弱な立場にある子どもたちが、武装勢力や紛争による社会崩壊や家族離散を利用する搾取者によって拉致され、買春宿に売られているという証拠もある。
ILOの役割
ILOは長年、成人の元兵士の社会復帰分野において活動を行ってきた。調査研究、プロジェクトの実施、ツールの開発及び試行、訓練や雇用に関連するセミナーが数多く行われてきた。紛争直後の環境下においては、非武装化と動員解除そしてすべての兵士の社会復帰が最も早急に行われるべき活動である。コミュニティの社会的組織や地域経済、ILO構成団体の建て直しとともに、元兵士の市民生活への社会経済的な再統合こそが、平和の持続と社会の平癒における鍵となっている。
ILOは平和地帯としての子どもたち(Children as Zones of Peace)という概念を提唱するグループの一員である。このグループは、紛争地域の地理的な境界を越えた子どもたちの保護と、すべての子どもたちが究極的には紛争の影響を受けることの認知についての提唱活動を行っている。
   
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最終更新日:2005年7月11日 作成者:NT/ACC 責任者:KO